今、「花もて語れ」という漫画にハマっています。どれくらいハマっているかというと、とにかく多くの人に読んで欲しいと思うほどです。もともと月刊スピリッツに連載していた作品が、数ヶ月前に週刊スピリッツに変え連載をしています。
どんな漫画かというと前代未聞の「朗読漫画」です。漫画の中で「朗読」を表現するという面白さもあるのだけど、誰でも知っている小説を「朗読」という表現を使う事で、まったく気づかなかったその小説の世界を教えてくれ、本当の意味で小説の持つ「行間」を教えてくれます。なるほど、そう読むのか。と解釈の面白さもさる事ながら、なにより「読み方」を教えてくれる事が大事なんだと思います。この漫画で初めて「小説の読み方」を教えてもらった気がしました。
主人公は何をやっても駄目で、引っ込み思案で内気なハナ。彼女の「朗読」が与える周囲への影響はそのまま我々読者に対しても影響を与えてくれ、とても勇気を与えてくれます。ちょっと落ち込んだ時に読む事をお勧めします。
「朗読が周囲に影響を与える」ってそれだけかくと、料理で全てを解決する美味しんぼのようですが、全然違います。物語の構成に都合の良い偶然ではあるのだけど、実にマッチした詩や小説を朗読
し、朗読された物語の世界が、各登場人物達に影響をあたえていくのです。小説にはこれほどまでに物語の世界があるのだ。字面だけではない情報がこれほどまでにあるのだと、感じられます。
主人公は何をやっても駄目だけど、たぐいまれなる感性で物語の世界を伝えるハナ。そしてその親友となりライバルとなる真理子。この構図は完全にマヤと亜弓さんなんだけど、主人公のハナはマヤよりも人間味があっていいです。白目もむきません。
面白い漫画って、ヘヴィだったり、気分によっては読みづらかったり、単に趣味性が高かったりするのだけど、これは本当に誰にでもおすすめしたい漫画ですので、是非!
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