1月 13, 2009

K-20 / かつての宮崎アニメのような冒険活劇

330914view001.jpg「ルパン三世 カリオストロの城」や「天空の城 ラピュタ」を見た時のワクワク感がこの映画にありました。
日本にはそうい素晴らしい冒険活劇作品があったのに、それを見てそだった筈の現映画人たちは、なぜ実写映画ではそういう物を作ってくれないのか不思議に思うことがありました。しかしようやく、日本映画でこういう作品が登場してくれました。とても嬉しく思います。
おもしろい冒険物・アクション物を作られる事がない日本映画。
アニメでは昔あったのに、今は無い。
そのお株は完全にハリウッドや韓国・中国のものかと思う現状。
そんな中、かつて日本でもあった筈の冒険活劇の遺伝を受けついだ作品で、随所にかつての冒険活劇作品の影響を見受けられます。バットマン等のハリウッド作品の影響も受けている感じはありますが、これまでの色んな作品を良い具合に影響を受けた作品で、ありがちな「ただマネただけ」とは違っていたと思います。
一見、ここ最近、日本映画ではありがちな「企画物」ではありますが、「作品作りを無視した企画物」ではなく、「純粋に映画として作られた企画物」で、その純粋さは随所に感じます。
企画物にありがちな、宣伝目的・ウケねらいのキャスティングもありませんでした。
話の構成・展開は実に見事。映画としての完成度が非常に高く、誰が見てもおもしろい。
アクションも非常におもしろく格好いい。
松たか子さんの演技も素晴らしく「じゃじゃ馬な良家のお嬢さん」っぷりが見事でした。
時折大声をだし、興奮する時の演技も常に「良家のお嬢さん」として興奮している様子は、「育ちが良いじゃじゃ馬」ではなく、あくまでも「品のあるじゃじゃ馬」。この演技は秀逸です。
唯一難癖をつけるとしたら金城武さんの演技くらいでしょうか。
感情の起伏が一辺倒な感じがしました。あまり彼の演技を見た事ないので、わざとかも知れませんが、もう少し感情を表現してもらっても良かったと思います。でも、許せる範囲です。
子供の頃見たようなワクワクする冒険活劇が無くなってしまったと思っていたこの頃。
多くの人に、大画面で見て欲しいと思える作品でした。
評価:★★★★★
上映中の映画館 >>> http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tyst/id330914/
K-20 公式サイト

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